【花屋図鑑#011】SANT JORDI-サンジョルディ-@東京/台東区/山谷

お店をどこに開くか、実は市川さんは初めから山谷一択だったそう。
山谷地域は日本の戦後を支えてくれた街。そんな山谷で店を出したいと考えこの地域の人たちと出会い、沢山の方に助けられていく中で、皆さんに恩返しをしたいという気持ちや将来子供が子どもが大きくなった時にこの街を好きになってもらいたい、そのためにもこの街を元気にしたい、という考えが強まっていったそうです。
ついに2025年2月に山谷でお店をオープンされました。

実際に山谷地域の一部の花壇の手入れを担当されたり、山谷地域の他の同世代オーナーのお店(珈琲屋さん・酒屋さん・オーダーメイドスーツのお店等々)と一緒にイベントを企画したりと、地域に根ざした活動をされています。

店名のサンジョルディは花と本を贈り合うスペインのお祝いのことで、市川さん自身がお花と本が昔から好きだったことからお花と本どちらもお店に並べられています。

本は子どもが平和について考えるキッカケになるような本や、他人をもっと許容出来る世の中になってほしいという意味を込めてLGBTについての本を置いていたりと、市川さんが伝えたい思いが詰まった本がセレクトされています。品揃えにここまで深く考えて置いてるのがかっこいいです。
お花と絵本を一緒に買っていかれる親子連れもいらっしゃるそうで、市川さんの活動が山谷の未来に少しずつ繋がっています。

切り花は基本オーダーメイド。印象的だったのはお客様からお祝い花の依頼があった際には、贈る相手のお店やブランドなどの情報を調べ上げ、雰囲気と合う商品になるようにデザインを考えてくれること。また、贈る方のストーリーもしっかりと伺ったうえで商品づくりを行ってくれるので、お花を贈り慣れていない方でも安心してお願いできます。

お客様からの指定がなければ、大人っぽい雰囲気のデザインを作ることが多いという市川さん。
ブラウンやくすみカラーの植物を使い、ラッピングもナチュラルなブラウン系のカラーを使うのが好きなんだそう。オトナな雰囲気のお花が好きな方にもオススメなお店です◎

観葉植物もとても充実しています。ホームセンターでは買えない、レアな良いものを置くようにしているという。
また緑が濃いものが好きで、深緑感のある瑞々しい植物がたくさん。珍しい植物が多くてかっこいいものばかりでした。

こういう個性があってインテリアとしてビシッと決まる感じのグリーンを置きたい方。要チェックです◎

植物ホスピタルというサービスもやっており、お買い上げになった植物の体調が悪くなった際、お店に持っていけば一定期間預かってくれ集中治療を行ってくれるというもの。こうしたサービスも地域に根づくお店の表れ。

植物以外にも、フランスの骨董市で入手したフラワーベースや、植物性の雑貨まで置いてあり、セレクトショップの一面も。

雰囲気も素敵で品揃えもかっこよく、地域に根付いた信頼できるお店のサンジョルディさん。
ビルの2階ではワークショップも定期的に開催されていますので、ぜひ皆さんも遊びに行ってみて下さい◎